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【櫻井よしこ 美しき勁き国へ】安倍政権のエネルギー政策は菅直人政権と瓜二つではないか 立て直しに取り組むべきだ

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 地域によっては41度を超える異常な暑さの中、政府は7月、2030年および2050年を見据えた第5次エネルギー基本計画(第5次計画)を閣議決定した。30年の満期を迎えた日米原子力協定も自動延長した。こうした中で国の原子力委員会は、新たな指針で「プルトニウムの保有量を減少させる」と公表し、岡芳明委員長は現在保有量が47トンを超えるプルトニウムへの懸念を示した。

 国民には分かりにくい事案だが、実は豊かで安心な暮らしの根本である電力の安定供給を、これからも日本は続けていけるのかという意味で非常に大事な事柄である。

 エネルギー政策を見ると、驚くべきことが浮き彫りになる。自公政権の政策が旧民主党の菅直人政権の政策とぴったり重なるのだ。自公政権は菅政権の基本路線をそっくり受け継いで今日に至る。

 国益や国民生活の安寧よりも、反原発のイデオロギーそのものの菅政権の政策と瓜(うり)二つの自公政権のエネルギー政策は、すでに破綻している。わが国の未来を見据えたはずの今回の第5次計画そのものが実現不可能である。

 国の補助や優遇策なしに経済的に自立することと脱炭素化の切り札となるという2つの要件を満たす形で、太陽光や風力による再生可能エネルギーを30年までに全電源の22~24%に増やし、主力電源化すると、第5次計画は謳(うた)っている。現在、太陽光由来の電力は全体の4・4%、風力は0・6%だ。

 再生エネルギーは未来の主電源として大切であり、国家戦略の柱のひとつとしてR&D(研究開発)に力を入れるべきだとは思う。しかし、近未来、太陽光や風力のように変動する電源を主力電源に据えることは気象学、経済学の視点から極めて難しい。あと10年余りで見通しは開けるのか。専門家の意見は否定的だ。再生エネルギーはもっと先の目標として位置づけるべきだろう。

 一方、今すぐ供給できる電源に原子力がある。しかし、第5次計画は正面から向き合わない。原発依存度を可能な限り下げつつ、安全性を高めた上で再稼働に踏み切ると記述するだけで、原発電源を一体何%に保ちたいのか。素案段階で示されていた20~22%という目標は削除された。

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