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【映画深層】予告編から生まれた「高崎グラフィティ。」近くて遠い東京と青春の焦燥

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懐かしい景色が広がる

 地元の話を撮りたかった。地方から上京してきた友人たちと異なり、東京に夢があるわけでもない。かといって、あえて地元を出る必要もない。そういう高校生ってどんな思いなんだろう、といったところから企画は始まった。

 ただ、八潮市は再開発で風景が変わりすぎていたので高崎市に変更した。高崎は、卒業制作で撮影を担当した映画学科同期の武井俊幸の出身地で、訪ねたところかつて見ていたような景色が広がっていた。

 「山に囲まれて閉塞(へいそく)感があるし、道路も電車も東京につながっているのに、すごく遠くに感じる部分もある。ここで撮りたいなと思いましたね」

 ちょうど第1回未完成映画予告編大賞の作品を募集していて、佐藤の主演、武井のカメラで、まずは予告編を撮影した。この賞は、堤幸彦監督らが所属するオフィスクレッシェンドが創設。任意の地域を舞台にした3分以内の予告編を募り、グランプリ作品には賞金100万円のほか、制作費3000万円相当で本編映画化を支援するというコンテストで、「高崎グラフィティ。」は応募総数285作品の中から見事、グランプリを射止めた。

 本編でも佐藤、武井とのトリオを貫いたが、「僕の世界観を一番わかっているのは武井だし、玲は最初の一歩からずっと背中を押し続けてくれた。2人のために撮っていたという部分もあります」と感謝する。

 最後のカットは3人だけの撮影だった。「3人でスタートして3人で終わるのも、何か不思議だなと思いながら撮っていました。でもまだ続いている感じもしているんですよね」としみじみと振り返った。(文化部 藤井克郎)

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