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【東京・地名研究室】「角筈」「十二社」(新宿区) 住居表示で消えた地名

バス停や図書館などにも角筈の名前は残る=新宿区西新宿
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 新宿「角筈(つのはず)」のバス停で父に置き去りにされた8歳の少年。46歳になった彼は、かつて角筈と呼ばれた街で酒に酔い、通りの向こうに父の姿を見る-。

 浅田次郎さんの短編小説「角筈にて」では今は地図にない場所が、二度と会えるはずのない生き別れた父と息子の邂逅(かいこう)を演出する。

 角筈は江戸時代以前からある地名で、現在の西新宿や歌舞伎町、新宿三丁目。由来は、名主の髪の束ね方が角のような形で里人が「角髪来る」と呼んだからなど諸説ある。

 新宿中央公園の西側で「十二社(じゅうにそう)」と呼ばれたところは現在、西新宿となっている。紀州熊野神社を勧請した熊野神社が、紀州熊野の12の社の神々を熊野神社に一緒にまつったことが起源。神社は十二社の社を「そう」と読ませ、相、双など多くの文字をあてたという。

 その北が「淀橋」。家電量販店「ヨドバシカメラ」は昭和42年、ここに「淀橋写真商会」を設立した。青梅街道に面した「柏木」の一部とともに西新宿となった。

 こうした地名が消えたのは、いずれも住所をわかりやすく「○番○号」で表す「住居表示」に伴うもので、新宿区では40年から実施された。

 3区合併で新宿区が成立する前に旧淀橋区だった区西側の地域で住居表示が進んだ一方で、区東側の旧牛込区と旧四谷区では、未実施の地域も多い。

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