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【田村秀男のお金は知っている】米国への貿易報復は中国大衆の胃袋に跳ね返る 

米国の追加制裁に反発する中国の華春瑩副報道局長(共同)
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 広東料理など、中国庶民の大好物といえば、鶏の足や豚の胃袋。筆者にとっても、とりわけ鶏足はグロテスクな見かけと違って、香辛料で味付けされるとゼラチン状になって、舌がとろける。それがここにきて、思わぬところで供給に支障をきたしかねない情勢になってきた。米中貿易戦争である。(夕刊フジ)

 今月6日、トランプ米大統領が知的財産権侵害に対する報復の第1弾として340億ドル分の対中輸入品に対して25%の追加関税を発動したのに対し、習近平政権はただちに同額の対米輸入品に同率の報復関税をかけた。

 報復品目には農産物が多く、大豆やトウモロコシが代表的だが、よほど品目探しに苦労したのか、鶏の足や豚の内臓まで加えた。いずれも米国内ではほとんど消費者に見向きもされずに、廃棄されていたのだが、巨大な中国需要に合わせて輸出されるようになった。習政権は、屑(くず)に値がついて、ほくほく顔だった米国の養鶏農家に打撃を与え、養鶏地帯を選挙地盤とするトランプ支持の米共和党議員への政治的メッセージになると踏んで、報復リストに加えたのだろうが、国民の胃袋も直撃される。

 どのくらいの量の鶏足が米国から対中輸出されているのかは不明だが、国連食料・農業機構(FAO)統計(2016年)では鶏の飼育数は中国の50億羽に対し、米国は20億羽に上る。そのうち約1割の足が中国向けだとすると、約4億本が中国人の胃袋におさまる。

 それに対して高関税が適用されると、輸入が減り、かなりの品不足に陥る。13億羽の鶏を生産するブラジルが代替源になるかもしれないが、増産態勢が整うまでには長い時間がかかるはずだ。すると、需給の法則で鶏足の値が上がることになる。

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