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【スポーツ群像】フィギュアスケートペア引退の川口悠子さんインタビュー ロシア代表で活躍 「両国の架け橋担いたい」

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【スポーツ群像】
フィギュアスケートペア引退の川口悠子さんインタビュー ロシア代表で活躍 「両国の架け橋担いたい」

現役を引退し、現在の心境を語るフィギュアスケート元ペア選手の川口悠子さん 現役を引退し、現在の心境を語るフィギュアスケート元ペア選手の川口悠子さん

 「4回転を跳び続けられる限り、プロとしてリンクに立っていると思います」。現役引退後はパートナーとの練習量が激減したが、その分を補い、今後のショーのオファーに備え、自主的にジムやダンスレッスンに通うようになった。現役時代に手術した左肩のケアも日課のまま。努力の成果もあって、引退前よりも体は動きやすくなったという。

 ショーに出演する傍ら、拠点のサンクトペテルブルクのリンクで、ジュニア選手の指導を手伝うこともある。

 まだまだスケート漬けの日々だが、将来のキャリアも描き始めている。

 「日本とロシアのスポーツや文化の交流の架け橋を担いたい」。日本人の精神もロシアの人の気持ちもわかる自分にだからこそ、できる役割があると信じて模索している。日本滞在中にはロシア産の乳製品のPRに携わる経験も積み、「いろんなことにチャレンジしたい」と精力的だ。

 日本で大きな注目を集めたのは、8年前のバンクーバー五輪だった。フィギュア王国のロシアに国籍変更しての出場に、日本メディアからはその一点に質問が集中した。

 「私は(コンビを組む)パートナーにも、コーチにも本気のままでいてほしかった。そして、3人が同じ気持ちで何かを目指し、その過程を楽しみたいと思っていました。そのための手段が国籍を変えることであり、ロシア代表として五輪に出場することでした」

 日本国内の環境は当時と変わらない。羽生結弦(ANA)が五輪2連覇を果たした男子や選手層が厚い女子と比べ、ペアは競技人口も少なく、世界とのレベル差も大きい。練習リンクの問題、女子選手を担げるような体格の大きな男子選手の不在…と課題は山積する。「相手がいるからこそできる技や表現、世界、二人の一体感がペアの魅力です。日本でも、環境が整いオファーがあれば、指導を手伝いたいという気持ちもあります」。後進の育成にも意欲を見せた。(運動部 田中充)

  ■川口悠子(かわぐち・ゆうこ) 1981年11月20日、愛知県生まれ。サンクトペテルブルク国立大卒。5歳からフィギュアスケートを始め、女子シングルからペアに転向。2010年バンクーバー五輪は国籍変更したロシア代表で4位。ロシア選手権で09年まで3連覇し、欧州選手権でも2度の金メダルを獲得。09年、10年の世界選手権は2年連続3位。17年9月に現役引退を表明し、現在はプロスケーターとして日本やロシアのアイスショーに出演する。

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