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【スポーツ異聞】浪花節か深謀遠慮か…B1川崎の新オーナーDeNA、“東芝色”強いチーム名を変えない理由

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 翻意したのは「ブースター」と呼ばれる熱烈なファンの現チームへの強い愛着を感じたからだ。元沢社長は就任を前に、ファンからの聞き取り調査を敢行。性別や年代ごとに選んだ複数人から、1人当たり90分もかけてじっくり話を聞いた。その中で「オーナー変更はファンにとって不安でしかない」という心情をくみ取り、チーム名とチームカラーの継承に踏み切った。

 一見、情に流されたようにも移るが、ファン重視の姿勢はDeNAがプロ野球球団の運営を成功に導いた原動力でもある。ペナントレース開幕前にファンを集めて開催する「出陣式」は球団の名物となり、今年はアレックス・ラミレス監督がその場で開幕スタメンを発表する試みもあった。「創部68年の歴史をしっかり受け継ぐ決意」(元沢社長)を示すことで、チームをこれまで支えてきたファンから信頼を勝ち取ることこそ、人気拡大への土台作りになるとの“深謀遠慮”があったのだろう。

 この決断は選手も肯定的に受け止めている。主将の篠山竜青(29)は「サンダースの歴史を重んじてくれた。DeNAさんの愛を感じる」と感謝を口にする。北卓也監督(46)らコーチ、スタッフ陣も全員が残留した。

 一方、大きな変化を目指すのがファンサービスの拡充だ。「エキサイティング・バスケット・パーク」計画と銘打ち、本拠地の川崎市とどろきアリーナにはつり下げ式の大型ビジョンを新設。家族連れや女性同士の観戦を見込んだ「グループシート」も設ける。場外の物販スペースは「サンダーススクエア」と名付け、試合映像を流す大型ビジョンやバスケットコートも設置する予定だ。

 球団運営の成功も、球場外でのオリジナルビールの提供を足掛かりに収めたDeNA。バスケットでも1950年創部の名門に独自の色を加え、ビッグクラブに成長させられるかが注目される。(運動部 奥村信哉)

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