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【映画深層】31歳女性監督、つらい経験昇華させ初長編 「悲しみに、こんにちは」で映像の力を実感

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【映画深層】
31歳女性監督、つらい経験昇華させ初長編 「悲しみに、こんにちは」で映像の力を実感

スペイン映画「悲しみに、こんにちは」を手がけたカルラ・シモン監督(藤井克郎撮影) スペイン映画「悲しみに、こんにちは」を手がけたカルラ・シモン監督(藤井克郎撮影)

 だから撮影が始まったときには、絶対にうまくいくという自信があった。

 それに、シモン監督も母親を亡くしていた。6歳のときで、映画でフリダがバルセロナからガローチャに移り住むのは、そもそも自身の経験だ。

 「幼かったので、すべてを覚えているわけではないし、思い出すのは楽しいことの方が多いですね」。今回、脚本作りのため、母親が生前住んでいた場所に行ったり母親のことを知っている人たちと話したりした結果、自分が「どんなに母のことを忘れているかを思い知らされた」。それがつらかった。

子供と死を題材に長編を

 シモン監督が映画に目覚めたのは、そのガローチャで暮らした高校時代のこと。映像の授業で、教師がいくつかの映画の断片を見せてくれた。中でもオーストリアのミヒャエル・ハネケ監督の「コード・アンノウン」(2000年)を見て、映像の持つ力強さを認識した。さまざまな人間ドラマが交錯してお互いに影響し合う展開に、「映像には、直接的ではない表現で観客に考えさせる力がある。自分も、もしかしたら映像でいろいろと表現できるのでは」と感じた。

 だが映画学校は授業料が高く、一般大学のバルセロナ自治大学に進んだ。交換留学で米カリフォルニア大学サンタバーバラ校で学び、奨学金を得て、英ロンドン・フィルム・スクールに進学。英国で最も古い映画学校で、当時は「秘密と嘘」(1996年)などのマイク・リー監督が校長を務めていた。「直接、教わってはいないが、授業で撮った短編について細かく評価してくれて、とても役に立った」と振り返る。

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