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【田村秀男のお金は知っている】米中貿易戦争、中国びいきのメディアに辟易

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【田村秀男のお金は知っている】
米中貿易戦争、中国びいきのメディアに辟易

トランプ米大統領(左)と中国の習近平国家主席。貿易戦争の勝者は?(共同) トランプ米大統領(左)と中国の習近平国家主席。貿易戦争の勝者は?(共同)

 現実の国際自由貿易体制は国家間の競争であり、勝者と敗者を生む。その動力は国家間の政治力学であり、経済学教科書ではない。世界貿易機関(WTO)の自由貿易ルールはそうした国家間の妥協の産物であり、自由貿易の理想郷であるはずはない。メディアや識者がWTO体制、自由貿易を守れと叫ぶのは、ナイーブ過ぎる。

 第二に、中国こそはWTO体制に便乗してやり放題、親中派とおぼしき日経社説ですら認めているように悪質極まるのだが、WTOは無力である。

 中国は本欄で論証してきた通り、対米貿易黒字で稼ぐドルを原資にした金融の量的拡大によって、経済の高度成長を達成したばかりか、軍拡路線を推進し、沖縄県尖閣諸島奪取の機をうかがい、南シナ海の岩礁を占拠、埋め立てて軍事拠点とする。拡大する市場に日米欧企業を引き寄せ、先端技術提供を強制する。周辺の弱小国に輸出攻勢をかけて貿易赤字を膨らませ、返済難になると、インフラを接収する。

 中国が「自由貿易」であるかのように振る舞うのを黙認する。中国を抑え込もうとする「米国第一主義」のトランプ政権をひたすら保護主義と決めつけるメディアは、膨張する中国の脅威が眼中にないようだ。(産経新聞特別記者・田村秀男)

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