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【びっくりサイエンス】目や心臓も再生できるウーパールーパー 驚異的な能力の謎をゲノムから解く

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【びっくりサイエンス】
目や心臓も再生できるウーパールーパー 驚異的な能力の謎をゲノムから解く

アホロートル=分子病理学研究所(ウィーン)、ネイチャー誌提供 アホロートル=分子病理学研究所(ウィーン)、ネイチャー誌提供

「第三世代シーケンサー」と新技術で攻略

 その謎に迫る進歩があったのは今年1月。英科学誌ネイチャー(電子版)に、オーストリアの分子病理学研究所や独マックス・プランク研究所などの国際研究チームが、アホロートルのゲノムを解読したと発表した。

 そのゲノムサイズは約320億塩基対。ヒトゲノム(約30億塩基対)の10倍を超える長大な塩基配列を持っている。チームはその全データを解読することに成功し、内容を分析した。

 ゲノム編集などの研究成果が知れ渡る現代社会では、巨大ゲノムの解読も当然のことのように受け止められてしまうかもしれない。だがそれは想像以上に難しいことだ。

 近年普及した次世代シーケンサーによる解読は、断片化した短いゲノムを高速で読み、その情報をコンピューター処理でつなげることで可能となる。だがアホロートルゲノムは巨大すぎて断片の数が増えすぎる。さらに、LTRと呼ばれる数百~数千回同じ配列を繰り返す領域が多く、ゲノム中の割合はヒトでは2割未満なのに対し、6割に上る。また、遺伝子など特定の配列がゲノム全体のどこに位置するのか、物理的なマッピングも困難だった。

 この難題を克服するために、チームは3つの戦略を組み合わせた。まず、これまでより長い配列を一気に読むために、最新型の「第三世代シーケンサー」を使用。第二に、断片化した配列情報を精度高くつなげる「MARVEL」と呼ばれるコンピューターアルゴリズム(電子計算手法)を開発した。さらに、ゲノムマッピングの新たな手法も開発した。

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