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【志らくに読ませたい らく兵の浮世日記】パルムドール受賞映画「万引き家族」には落語の庶民目線が匂います

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 さすがに匂いまで感じるのは鼻が過敏な私くらいだろうと思ったのですが、考えたらパルムドールを穫ったわけですから、日本映画の日本の景色のあの匂いを、ヨーロッパの人たちも思う存分、クンクンしたのでしょう。クンクンクン。

 そして私がクンクンした匂いの中で一番感じ取ったものは、貧しさでした。

 落語の舞台は江戸や明治の時代。お殿様、お姫様、お侍も出てきますが、主人公は庶民。お金持ちが主人公でも、庶民の目線で描かれるのが落語です。

 「万引き家族」にはどうしても、落語を感じずにいられませんでした。貧しさのなかで、世間からかけ離れた生活を送る人たちが、そこに後ろめたさを感じながらも居直り、狭いところで肩を寄せ合って生きている。映画のところどころにも、落語らしいフレーズが垣間見えます。喜劇映画ではないのですが、観ている私も登場人物に共犯者意識を感じて思わずニヤリとしてしまう。

 役者さんたちの抑えた演技も、どこか落語っぽい。

 映画を観てるなかでも、やっぱり色んな落語を連想しましたね。映画の物語とピッタリ重なるわけではありませんが、「寄合酒」「人情八百屋」「お直し」「身投げ屋」「宮戸川」。人によっては、この映画を観ながらもっと違った落語が見えて来るんじゃないでしょうか。

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