PR

ニュース プレミアム

【中国観察】香港「雨傘運動」はなぜ起きて、何を残したのか? 指導者の一人が語った「一国二制度の矛盾」

Messenger

 「当初の構想では『一国』の下できれいに線引きされた『二制度』だが、一方は一党独裁、もう一方は自由民主主義と異なる体制にある。香港は香港人によって統治され、高度な自治権が保障されるというのが本来の構想で、両者が互いに干渉しないことが前提になっていたが、返還後に香港の市民社会の成熟度がどんどん高くなり、民主主義に対する欲求が強くなっていく一方で、中国政府はどんどん保守的になりつつある」

 「中国政府にしてみると、民主主義に向かっていく香港社会の流れは弾圧の対象にならざるを得ない。互いに干渉しないことは不可能で、香港で市民運動や民主主義に対する欲求が高まれば高まるほど、それを抑圧しようとする中国側の力も強くなっていき、結局あらゆる分野で衝突が生まれた」

 一国二制度に加え、香港政府トップである「行政長官」の存在が与える影響についても指摘する。

 「行政長官は香港市民による普通選挙で選ばれていないので、民主的な正当性が保証されていない。それでは市民の十分な支持が得られず、香港政府は威信を維持できなくなる。それにより香港社会における矛盾や衝突に対処できなくなり、若者は特に不満を感じるようになった。こういう状況が雨傘運動における学生たちの行動につながった背景にある」

「政治的な実験場に」

 周保松氏は「中国側は一切妥協せず、市民側の要求に一切応じなかった。雨傘運動は政治運動としては失敗したといえる。そしてここ数年、香港の政治は停滞状態に陥った」とみる。

 論考は、運動の挫折後に若者の間で「香港独立論」が台頭していることにも及んだ。「一国二制度は破綻していると多くの若者が認識している。それにより『残された道は独立以外ない』と考える人が増えた。『香港独立』は制度の破綻という認識の上で生まれた」のだという。

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ