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【おらがぐるめ】山梨・上野原「せいだのたまじ」 長寿の里の伝統食

素朴な味わいが魅力の「せいだのたまじ」=山梨県上野原市棡原
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 山梨県上野原市棡原(ゆずりはら)地区の家庭で、代々伝えられてきた一品。ジャガイモを意味する「せいだいも」のうち、小さな「たまじ」を用いるので、風変わりな名前になった。市観光協会によると、飢饉(ききん)に苦しんだ江戸時代の甲州で、代官の中井清太夫(せいだゆう)が九州からジャガイモの種いもを取り寄せて植え、民衆を飢えから救ったという。

 その後も中山間地の農家で、出荷せずに残った小粒のジャガイモを集めて作ったおふくろの味が、せいだのたまじというわけだ。

 棡原の「ふるさと長寿館」を訪ねた。「作り方はそれぞれの家庭で違うんですよ」。調理担当の高橋みつ江さん(60)にレシピを教えてもらった。

 皮をむかずに洗ったイモを、鍋でヒタヒタになる水から中火にかけ、みそと砂糖、だし、サラダ油を加えて60~90分間煮る。水分を少し残して一晩寝かせ、翌朝に鍋を振りながら再び煮転がして完成-という。

 煮詰めたみそがイモによく絡み食べ飽きない。表面の照りも食欲をそそる。かつて野菜や雑穀など質素な食生活で注目された「長寿の里」。その伝統と食材への慈しみが、小さな「たまじ」に込められている。(中川真)

 メモ 山梨県上野原市観光協会によると、市内3店舗で提供している。このうち「ふるさと長寿館」(棡原2374の1)の食堂では、320円で食べることができ、定食などにも添えられる。同額でおみやげ用もある。

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