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【びっくりサイエンス】AIで絵画鑑定 光源氏の顔で流派見抜く 「幻の絵巻」の判定結果は…

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【びっくりサイエンス】
AIで絵画鑑定 光源氏の顔で流派見抜く 「幻の絵巻」の判定結果は…

米メトロポリタン美術館が所蔵する「源氏物語絵巻」で、光源氏と目される人物(左)。人工知能が最も着目している部分を赤く着色(右)したところ、耳の部分を流派判定に使っていることが分かった(小長谷明彦・東京工業大教授提供) 米メトロポリタン美術館が所蔵する「源氏物語絵巻」で、光源氏と目される人物(左)。人工知能が最も着目している部分を赤く着色(右)したところ、耳の部分を流派判定に使っていることが分かった(小長谷明彦・東京工業大教授提供)

 数百万枚の画像を使った学習が済んでおり、図形を認識できる既存のAIに「土佐派」「狩野派」「岩佐派」「その他」の4種類を学習させたところ、96%の高い精度で正答を導き出すことに成功した。稲本さんは「少なくとも、日本美術史や源氏絵を専門に勉強している大学生くらいのレベルになった」と評価する。

専門家が見ない耳に着目、「人を超えた」

 それでは、「幻の源氏物語絵巻」はどう判定したのか。AIの答えは稲本さんが主張する京狩野ではなく、土佐派だった。

 「困った。データセットが悪いのか」-。チームが調べ直したところ、実はこのAIは、江戸幕府の成立に伴い江戸に下った江戸狩野しか学習しておらず、京に残った京狩野を学習していなかった。その結果、「江戸狩野よりは土佐派に近い」と判定したのだ。

 「AIの特徴がよく出ている。深層学習は意味を理解するわけではなくて、学習したものの中で何に近いかを判定する。学習データが違っていれば、違った答えを出す」(小長谷さん)

 データさえちゃんとそろっていれば、AIは源氏絵を判定できるということは、はっきりした。今後は京狩野のデータをそろえて学習させる計画だ。

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