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【映画深層】「36.8℃」高校生らが支える兵庫・加古川発のご当地映画の魅力

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 食もテーマの一つで、特産品のイチジクやブドウを使ったレシピが登場する。若菜たちのたまり場がビルの屋上で、そこから街の遠景が見通せるなど映像的な工夫も楽しい。

 撮影は昨年の夏、6日間かけて行われた。昨年11月には地元で、3週間にわたって公開。劇場には、約2800人の市民が詰めかけた。安田監督は、高校生応援隊のメンバーらと何度も舞台挨拶に訪れたが、「私らの町をこんなにきれいに映してくれてありがとう」といった声をかけられたという。

 「単に景色を紹介するのと比べて、一つの物語であることで訴えるものがある。例えば切ないシーンがあって川の景色を見るのと、単なる川の説明文があるだけの写真とでは全然違う。それが映画の効果だと思う」と話す安田監督は常々、「映画は終わらないお祭り」と言っている。高校生たちが大人と一緒になって映画作りに盛り上がった加古川の熱さは、まだまだ終わりそうにない。(文化部 藤井克郎)

 「36.8℃ サンジュウロクドハチブ」は、今後は7月7日から東京・新宿のケイズシネマで公開されるほか、大阪・シネヌーヴォでも予定されている。

 安田真奈(やすだ・まな) 昭和45年、奈良県生まれ。神戸大学を卒業後、松下電器産業に入社。会社勤めのかたわら、映画制作を続け、「オーライ」(平成12年)、「ひとしずくの魔法」(13年)などを発表。劇場映画デビューとなる18年の「幸福のスイッチ」では、日本映画批評家大賞特別女性監督賞を受賞したほか、主演の沢田研二が同主演男優賞に輝いた。ほかに脚本作品として「猫目小僧」(17年)、「劇場版神戸在住」(26年)、NHKドラマ「やさしい花」(23年)などがある。

 加古川市 兵庫県南部に位置し、人口約26万人、面積は約140平方キロ。市内にはJR山陽線、JR加古川線、山陽電鉄線の駅があり、加古川バイパスが通っている。鎌倉時代に糟屋有教によって築かれた加古川城があったが、関ケ原の戦いで西軍につき、廃城となった。日本毛織の工場や神戸製鋼所加古川製鉄所がある。かつめしが名物。

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