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【田村秀男のお金は知っている】物価上昇に懐は耐えられるか 収入増えないと…消費抑制でデフレ呼び込む

名目と実質GDP前年比伸び率の推移
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 内閣府の発表では、この1~3月の実質経済成長率は前期比でマイナスだった。景気は大丈夫か。(夕刊フジ)

 マイナスになったわけは、年率換算で内需が1兆2000億円減ったのに対し、伸びが鈍化した輸出の同5900億円増でカバーできなかったということだ。今後は輸出と家計消費など内需の回復次第だが、輸出を支えてきた米国の需要は大型減税効果が出る。輸出競争力を左右する円相場は米金利上昇に伴う日米金利差の拡大が続くので、円安に振れやすいが、トランプ政権の反発からみて、日銀は円安誘導と受け取られかねない追加金融緩和には慎重姿勢を続けるだろう。

 激化する米中通商摩擦が世界貿易を混乱させるとし、輸出の不安要因とするメディアがあるが、懸念は無用だ。中国の知的財産権侵害が正され、ハイテク市場が開放されれば、日本企業の対中輸出や投資環境がよくなる。米国からの情報技術(IT)関連の対中輸出が増えると、日本の電子部品への注文が増える。ハイテク製品に関しては、これまで中国側が強引に機密情報の提供を外国企業に求めてきたが、トランプ政権はそれをはねつけ、対中制裁を用意している。

 問題は内需だ。アベノミクスが始まって以来、内需は公共投資など公的需要に左右されてきた。2013年度は公共投資の上積みで内需が大きく上向いたが、政府はよりにもよって、消費税増税を実施した14年度に大幅な財政支出削減による緊縮財政に転じた。すると民需が急減し、いまなお停滞が続く。内需の主役である家計は収入が増えないと消費を控える。大手企業は安倍晋三首相の要請に応じて2年連続で2%以上の賃上げに踏み切ったが、中小・零細業を含む産業界全体でみた勤労者収入は17年度で前年比1・6%増にとどまった。

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