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【クローズアップ科学】AIで漫画や白黒写真をカラー化 「人をだます力で鮮やかに」

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質感ない線画も

 イラストは輪郭を線で区切って描くことが多いが、こうした線画のカラー化は写真より難しい。拡大しても真っ白や真っ黒がほとんどで、ヒントになる質感が得られないからだ。

 GANを使ってこれを実現したのがAIベンチャーのプリファード・ネットワークス(東京)。米辻泰山エンジニアは「正解を当てるのではなく、人間に正解だと認識させるのにGANは適している」と説明する。いったん粗く色をつけてから全体を仕上げ、高解像度で違和感のないカラー化を可能にした。

 模様や塗りつぶしがあり、線画より複雑な漫画をカラー化する技術も開発。今年1月に白泉社(東京)が発売した電子漫画で利用され、人物の服や髪などを上手に色づけした。

 日本の漫画はほとんどが白黒だが、色をつけることで表現力や訴求力が高まり、米国など世界市場でも人気を呼びそうだ。

 AIによるカラー漫画は中間色を多用している。食べ物をあり得ないような鮮やかな色で塗ってしまったり、色の境界を間違えたりすると、人間はすぐ気づくため、平均的であいまいな色を使った方が無難と判断するからだ。実際にイラストの中級者は着色をぼかしがちで、「人間と同じような結果になっているのが面白い」と米辻氏は話す。

 まだ玄人はだしとまではいえないが、学習用のデータを増やしたり、最近のAIの新手法を取り込んだりすれば、レベルは相当上がるという。今後は漫画やアニメといった“クールジャパン”を側面から支える技術として期待できそうだ。

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