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【昭和天皇の87年】前例なき御前会議 陸海軍両総長は泣きながら抗戦を訴えた

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 このとき鈴木は、内閣からの奏請ではなく、天皇の意向による御前会議開催を求め、その場で許された。これも前例のないことだった。

 続いて昭和天皇は、在京の陸海軍元帥を宮中に集めた。

 《午前十時二十分、御文庫に元帥陸軍大将杉山元・同畑俊六、少時遅れて参殿の元帥海軍大将永野修身をお召しになり、三十分にわたり謁を賜う。終戦の御決心をお示しになり、三名の所見を御下問になる》(34巻44頁)

 これに対し杉山と永野は徹底抗戦を主張、畑は交渉継続を求めたが、昭和天皇は《戦争終結は深慮の末の決定につき、その実行に元帥も協力すべき旨を仰せになる》(同)

× × ×

 同日午前10時50分、昭和天皇の異例の「思召し」により、全閣僚と陸海両総長、両軍務局長、枢密院議長ら政府軍部の全首脳が御文庫附属室に集められた。閣僚らは正装する間もなく、まちまちの背広姿だったという。

 御文庫附属室は、皇居の地下10メートルにある堅固な防空施設だ。10トン級の超大型爆弾にも耐えうる構造で、会議室2つ、控室2つが、厚さ1メートルのコンクリート壁で仕切られている(※2)。

 この日、会議室の正面に小机と玉座が置かれ、向かい合って椅子が3列。前列には首相、枢密院議長、外相、陸海両相、両総長らが、中列には残りの閣僚らが、後列には内閣書記官長、総合計画局長官、陸海両軍務局長らが座った。

 これから始まる帝国最後の御前会議で、日本の運命が決まるのだ。外光の届かない地下の空間を、静寂と緊張が満たした。

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