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【ビジネス解読】中国が念願の原油市場を創設 米国の「ドル支配」に対抗

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【ビジネス解読】
中国が念願の原油市場を創設 米国の「ドル支配」に対抗

原油先物の取引開始式典=3月26日、上海国際エネルギー取引所(ロイター) 原油先物の取引開始式典=3月26日、上海国際エネルギー取引所(ロイター)

 中国の17年の原油輸入量は日量840万バレルに達し、米国を抜いて世界最大となった。一部とはいえ、最大輸入国の決済通貨が人民元となれば、原油市場での人民元の存在感は大きく増すだろう。今回、上海で取引が始まったのは日本が調達の約8割を依存する中東産原油だけに、中国の一連の動きがアジアの原油価格形成にどう影響していくのか、そして米国の影響力の低下、「ドル支配の終わりの始まり」になるのか、成り行きを警戒しないわけにはいかない。

 もっとも、市場関係者の多くは上海の原油先物市場の成功に懐疑的だ。人民元の使い勝手と、市場の流動性(売買の厚み)に大きな課題があるためだ。

 人民元は、国際通貨基金(IMF)の準備通貨(特別引き出し権=SDR)に認められたとはいえ、まだまだ国際取引の自由度は低い。昨年、中国政府が資本流出を嫌って人民元の海外への持ち出しを制限するなど、強い規制下にある。そもそも人民元は、為替相場の変動幅も当局が管理している。習近平政権の意向次第で取引環境が様変わりするリスクを抱える人民元建て市場に、中国企業以外の事業者や海外投資家がどれだけ参画するかは疑わしい。売り手と買い手の層が充実しなければ到底、巨額の投資マネーが流れ込んでいるWTIの影響力には及ばないとの見方が大勢だ。

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