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【赤字のお仕事】「振り替え休日」「振替休日」 休みの数より送り仮名が気になります

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【赤字のお仕事】
「振り替え休日」「振替休日」 休みの数より送り仮名が気になります

 2月12日の新聞はどのように表記していたか。各紙の1面を調べてみた(産経以外は東京本社版のみ)。朝日「振り替え休日」、毎日「振り替え休日」、読売「振替休日」、日経「振替休日」、産経大阪「振替休日」と「振り替え休日」の両方。そして、普段私が関わっている産経東京は、「どちらも見当たらず」。

 産経大阪は発行日付の脇に「振替休日」、「きょう夕刊休みます」の読者へのお知らせの文中では、「振り替え休日」と表示している。ハンドブックに示されている「振り替え休日」に従いつつ、表示スペースの都合上、「振替休日」も使ったのであろう。

 送り仮名の基準としては、内閣告示「送り仮名の付け方」というものがある。その「通則7」で、「特定の領域の語で、慣用が固定していると認められる」名詞の例として、「振替」が示されている。この「送り仮名の付け方」全体を眺めてみたが、「振替」と「振り替え」を使い分けるような基準は読み取れなかった。つまり、この告示に従うと「振替休日」という表記になるのではないかと思う。

 新聞の送り仮名も、基本的にはこの「送り仮名の付け方」に従っているはずだが、実際には「振替」と「振り替え」の使い分けがある。口座間で資金を移動させるなどの「振替」(帳簿上の数字の付け替え)に限って送り仮名を付けない、という扱いをする新聞は多いようだ。告示に書かれている「特定の領域」をどのようにとらえるかによって、送り仮名の有無は左右されると考えられる。ほかにも、「動詞の意識が残っているような使い方の場合」には「組」ではなく「組み」と書く、といった例が「送り仮名の付け方」には示されており、これと同様の区別が「振替」「振り替え」にも当てはまる可能性がある。

 昭和48年4月12日に公布・施行された改正祝日法によって、同年4月30日(月曜日)は休日になった。これが「振り替え休日」の始まりである。改正案は同年3月27日に提出され、4月6日に成立している。つまり、この年のカレンダーには「振替休日」が印刷されていなかったことになる。同年2月11日(日曜日)も祝日だったが、法改正の前なので振り替え休日は発生していない。

 国会の会議録によると、翌年(昭和49年)のカレンダー類も3分の1ほどが印刷済みだったという。昭和49年の振り替え休日は、5月、9月、11月にあり、修正が必要になったとみられる。施行前の準備期間がもう少しあってもよかったのではないかと感じるが、当時は休日を増やすことが急務だったらしい。

 今年の4月30日は、最初の振り替え休日からちょうど45年にあたる。送り仮名を付けない「振替休日」という慣用は、カレンダーなどを通じて十分に固定しているのではないだろうか。ハンドブックも永久不変ではないので、今後の検討材料として調べてみた。(一)

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