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【三井美奈の国際情報ファイル】中国への幻想崩れ…フランスでやっと台頭した習政権警戒論

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【三井美奈の国際情報ファイル】
中国への幻想崩れ…フランスでやっと台頭した習政権警戒論

今年1月9日、北京を訪問したマクロン仏大統領(左)と握手する習近平国家主席(ロイター) 今年1月9日、北京を訪問したマクロン仏大統領(左)と握手する習近平国家主席(ロイター)

「ロシアとは違う」?

 欧州は歴史的経験から、中国は「いつか手を組める相手になる」と期待していた。米欧への対抗心を向きだしにするロシアとは違うと見ていた。

 「誤算」は、東西冷戦崩壊後の経験に由来する。欧州連合(EU)は旧ソ連圏の中・東欧を加盟国として迎え入れ、自由経済圏に組み込むことで安定化と民主化に成功した。ロシアではソ連消滅後の経済混乱でオリガルヒ(新興寡占資本家)が台頭し、プーチン大統領が「大国復活」を掲げて強権を握ったが、中国は天安門事件後、改革開放を突っ走り、集団指導体制を敷いた。外交でも、米欧に対抗意識をあらわにするロシアとは異なり、台湾やチベットなど特定問題以外は融和路線をとった。

 中国は世界貿易機関(WTO)に加盟し、世界第2の経済大国になった。欧州は、中産階級が増えれば必然的に民主化圧力に抗えなくなると期待した。英仏独は人権問題に踏み込まず、「北京詣で」を競った。

 苦い経験を踏まえ、20日付け仏紙フィガロは中国への強い警戒感を打ち出した。

 「中国は最初、西欧の援助が必要な途上国だという顔をした。次に、WTOルールを守る友好的な貿易大国の顔を見せた。西欧がそれを信じている間、ものすごい勢いで先端技術を横領した。習政権が示す次の顔。それは欧州に『一帯一路』で貿易覇権を広げ、徐々に植民地化することだ」。独裁に進む中露両国が連携を強めないよう、欧州はロシアとの関係改善を急ぐべきだと踏み込んだ。

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