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【モンテーニュとの対話 「随想録」を読みなが〈23〉】人命第一主義に安住するな

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【モンテーニュとの対話 「随想録」を読みなが〈23〉】
人命第一主義に安住するな

大相撲春巡業宝塚場所。土俵の下で挨拶する中川智子・宝塚市長(中央)=4月6日、兵庫県宝塚市の宝塚市立スポーツセンター総合体育館(鳥越瑞絵撮影) 大相撲春巡業宝塚場所。土俵の下で挨拶する中川智子・宝塚市長(中央)=4月6日、兵庫県宝塚市の宝塚市立スポーツセンター総合体育館(鳥越瑞絵撮影)

 米紙ニューヨーク・タイムズは「人命を救うためでも、女性は土俵から遠ざけられる」との見出しで、「先進国の中で健康・教育・経済・政治におけるジェンダー平等が一貫して低順位の日本において、今回の出来事は女性がどう扱われているかを象徴するものとみられている」と報じ、同ワシントン・ポストは「一人の日本人女性が土俵で人命を救おうとしたが、“不浄”という理由で土俵から下りるよう命じられた」との見出しで、「日本の女性が公平さを得るために直面する問題を浮き彫りにした」と報じた。

 なんだかなあ、という気分である。日本に対する悪意、自らの基準がスタンダードであるという傲慢、さらに無知が同居した記事というほかない。しかし、こんな記事が世界の人々の日本観に影響を与えてゆくから油断ならない。

 こうした報道の影響も手伝ってか、土俵の女人禁制を撤廃すべきとする声が勢いを増している。6日に春巡業の行われた兵庫県宝塚市では、土俵上で挨拶したいと協会に求めて断られた女性市長が土俵下で「女性であるという理由で、この宝塚市の市長でありながら、土俵の上で挨拶ができない…これは悔しいです、つらいです」と語った。ちょっと待ってくれ、そんなに大げさなことか?

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