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【プロジェクト最前線】自家培養軟骨で“不治のけが”を克服する富士フイルム「再生医療製品」

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 こうしたハードルを完璧に乗り越えて初めて医療として成り立つ。畠社長は「患者さんの細胞を預かり元に戻して治す。預かった洋服をきれいにして約束の日に返す街のクリーニング店のような存在なんです」と語る。その独特の表現には再生医療が決して特別なものではなく、「いずれ再生医療を当たり前の医療にしたい」との願いが込められている。

 経済産業省によると、世界の再生医療の市場規模は周辺産業まで含めると2050年に53兆円に膨れ上がる。未来の医療とされてきた再生医療は、一歩ずつ現代の医療に近づきつつある。(経済本部 柳原一哉)

 ジャック 富士フイルムグループのジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(J-TEC)が製品開発した自家培養軟骨。膝の軟骨を損傷した患者から採取した少量の軟骨をJ-TECの施設で培養、増殖させ、手術で再び欠損部に戻す。平成24年7月、整形外科領域では国内初となる再生医療等製品として、国から承認された。治療の対象は膝関節の外傷性軟骨欠損症などだ。

 富士フイルムホールディングス(HD) 昭和9年に「富士写真フイルム」として設立。平成18年に現在の持ち株会社に移行し、カメラ事業などを手掛ける富士フイルム、事務機器を扱う富士ゼロックス、医薬品メーカーの富山化学工業を傘下に置く。医薬品や化粧品を扱うヘルスケア事業を成長分野と位置づける。今年に入って、米事務機大手ゼロックス買収の一方、白黒フィルムの出荷終了を発表するなど構造改革を進めている。29年3月期の連結売上高は2兆3221億円、最終利益は1315億円。従業員は約7万8千人。

 「人気商品開発ヒストリー」は「プロジェクト最前線」に衣替えしました。企業の成長の鍵を握るプロジェクトの舞台裏に迫ります。

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