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【昭和天皇の87年】第1回御前会議 形勢を左右した枢密院議長の発言

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 梅津も追随した。

 「陸軍大臣と全然同様であります。本土決戦には準備すでに整い確信があります。ソ連の参戦は状況を不利に致しましたが、これがため、最後の一撃を米英に与うるの機会を放棄するには当たらないと思います」

× × ×

 ここまでは、半ば予想通りの展開といえよう。問題は平沼がどちらにつくかだ。

 その平沼が、口を開いた。

 「外務大臣にうかがいたい。戦争犯罪人とはいかなる人をさすのか、またこれは連合国に引き渡すのか、その処罰は自国において行うものかどうか」

 東郷「ドイツの例によれば、戦争犯罪人は先方に引き渡しております。裁判については文面上何ら規定はありません」

 平沼「日本軍隊の武装解除を、日本側にて自主的に行うという当方の要求に対しては、先方は同意すまいという見解であるか」

 東郷「そう思います」

 平沼「陸海軍当局にお尋ねします。将来戦争を継続することにつき確信がありますか。ことに原子爆弾は恐るべき威力を現わしておりますが、これに対する防御は可能であるかどうか」

 梅津「原子爆弾については、その惨害を絶対に防止することは困難でありますが、制空対策を十分に行えば、ある程度は阻止しうると思います。今後空襲の激化はやむをえないと思います。しかし空襲の惨害や苦難に堪える覚悟さえあれば、これだけで戦争終結にはならぬと思われます」

 平沼「海軍として、敵の機動部隊につき対策はありますか」

 豊田「今日まで航空兵力は本土決戦のために集中配置してありまして、敵の機動部隊に対しては小兵力をもって奇襲する程度に致しております。しかし今後は反撃するつもりであります」

 枢密院議長の平沼は、自身の発言が形勢を左右すると自覚していたのだろう。昭和天皇の前で各出席者に質問した後、姿勢を正し、こう述べた。

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