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【経済インサイド】3つの難題抱える東芝が期待する救世主 半世紀ぶり「伝説の経営者」?

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【経済インサイド】
3つの難題抱える東芝が期待する救世主 半世紀ぶり「伝説の経営者」?

4月1日付けで東芝の会長に就任する車谷暢昭氏(左)と握手する綱川智社長=2月14日、東京都港区(今野顕撮影) 4月1日付けで東芝の会長に就任する車谷暢昭氏(左)と握手する綱川智社長=2月14日、東京都港区(今野顕撮影)

 綱川氏は「売却方針に変更はない」と強調する。東芝は約1兆円の売却益を得なければ、財務に不安を残しかねないからだ。また、半導体メモリー事業で必要とされる年3000億円規模の設備投資の資金を今の東芝が捻出するのも難しい。一方で、巨額の増資を引き受けた一部の「物言う株主」(アクティビスト)からは売却撤回を求める声も上がっている。

 3点目は、今春発表の中期経営計画でどのような成長の青写真を示すかだ。東芝メモリを手放して、物言う株主が納得する成長戦略を示すのは容易ではない。

 主力行幹部は「M&A(企業の合併・買収)などの手を打つのでは」と語る。東芝が新たに中核とする社会インフラ事業は収益性が低く、国内ビジネスが中心のため、海外市場の開拓が欠かせないからだ。銀行マンや投資ファンドのトップとして、M&A助言などで手腕を発揮した車谷氏が、攻めのM&Aに踏み切る展開もありそうだ。

 車谷氏には、収益性の高い事業を見極めて投資する目利き力や、成長を牽引(けんいん)する強いリーダーシップなども求められる。外部出身トップとして土光氏のように東芝を復活に導けるか-。(経済本部 万福博之)

 車谷暢昭氏(くるまたに・のぶあき)東大卒。昭和55年三井銀行(現三井住友銀行)。副頭取などを経て平成29年5月からCVCキャピタル・パートナーズ日本法人会長兼共同代表。愛媛県出身。

 土光敏夫氏(どこう・としお) 石川島播磨重工業(現IHI)の社長・会長、東京芝浦電気(現東芝)の社長・会長を歴任した昭和を代表する経営者。昭和40年に経営危機に陥っていた東芝の再建を託される形で社長に就任した際は、あらゆる領域で合理化を推進し、わずか1年ほどで経営を立て直した。その経営手腕を買われ、49年から「財界総理」と呼ばれる経団連会長を2期6年務めた。56年には鈴木善幸首相(当時)らに請われて第二次臨時行政調査会長に就任し、行政改革の旗振り役としても活躍した。

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