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【久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ】米朝急展開なぜ? 「斬首」への恐怖が金正恩氏を駆り立てる

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 一方の米側は北朝鮮の核ミサイル脅威の高まりに軍事作戦を検討、昨年は韓国東海岸で「斬首作戦」の一部であるミサイル発射合同訓練を北朝鮮に見せつけるように実施した。このときは斬首作戦に使う長距離空対地ミサイル「タウルス」の動画も公開し、仮想の北朝鮮人民武力部を撃破する刺激的な映像まで流して北朝鮮を牽制した。

 米軍は岩盤の多い北朝鮮の地形に合わせ、通常型地中貫通爆弾(バンカーバスター)だけでなく小さな核爆弾(ミニ・ニューク)も投入するほか、「金正恩氏の居場所は日々把握している」との情報を北朝鮮側に流す心理戦も仕掛けてきた。こうしたなかで、金正恩氏の恐怖は昨年来、急激に高まっていたとの情報が複数ある。

金正恩氏の「最大の盾」は文在寅政権

 今回の局面転換で金正恩氏のメッセージはすべて韓国政府が伝えた。金正恩氏を擁護、称賛しているのは韓国大統領府である。

 米国はこうした「韓国式外交」に不満を募らせ、韓国の説明する北朝鮮情勢に信頼を置いていない。その上、文在寅(ムン・ジェイン)政権は「韓国は米朝対話の仲介役を務める」としており、核問題に対する当事者意識が極めて低い。文政権内には「米国も(北朝鮮との)対話のハードルを下げる必要がある」と発言する幹部がいるほどだ。

 文大統領は2月の平昌五輪閉会式に訪韓した北朝鮮の金英哲(ヨンチョル)・党副委員長と会談したが、北朝鮮側が米朝協議の条件として出した2条件を公表しなかった。その条件とは「核保有国の地位で対話する」「米韓合同軍事演習が行われたら対話は受け入れない」との主張。大統領府が条件を明らかにしたのは金英哲氏の帰国後で、しかも与党幹部への報告としてだった。南北融和を最優先する文政権はいまや金正恩氏の保護者的ともいえる役割を果たしている。

南北首脳会談は「バラ色」?

 米朝と南北の首脳会談のいずれが先行するかはまだ不明だが、米朝による非核化の協議が確実になったことで、南北首脳会談は「バラ色」になる可能性が高くなった。

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