産経ニュース

【矢板明夫の中国点描】異常干支・戊戌の年の改憲案 不気味さ増す軍の“恫喝”

ニュース プレミアム

記事詳細

更新

【矢板明夫の中国点描】
異常干支・戊戌の年の改憲案 不気味さ増す軍の“恫喝”

中国の習近平国家主席。改憲案が承認されれば、「終身制」への道が開かれる=1月9日(AP) 中国の習近平国家主席。改憲案が承認されれば、「終身制」への道が開かれる=1月9日(AP)

 2月16日は中国の春節(旧正月)だった。中国人の友人らから多くのお祝いメッセージが届いた。中には「異常干支の年、平穏無事に過ごせるように」と書かれたものが複数あった。

(※2月28日にアップされた記事を再掲載しています)

 古代中国に生まれた暦である十干十二支(じっかんじゅうにし)。組み合わせは60種類あり、今年は戊戌(つちのえいぬ)にあたる。形がよく似た2つの漢字だが、意味は正反対。「戊」は繁栄、「戌」は滅亡を表し、この2つが一緒になると、かなり極端な年になるといわれている。

 60年前の1958年は、新中国の災難の始まりといわれた年だった。建国の父、毛沢東は、経済的に米英を追い越すことを夢見て、農業、鉄鋼の増産を命じる大躍進政策を打ち出した。原材料も満足に確保できない中で、農民、主婦、学生らが手作りの高炉などで多くの鉄くずを生産して大失敗。経済が疲弊して極端な食料不足を招き、3千万人以上の餓死者を出す悲惨な結果となった。

 この失敗で求心力が低下し始めた毛沢東は、政敵から権力奪還を狙って8年後に文化大革命を起こし、中国を大混乱に陥れた。

 120年前の1898年は、「戊戌(ぼじゅつ)の政変」の年だ。清朝の光緒帝の支持を受けた改革派の康有為、譚嗣同らが日本式の官僚制度導入など思い切った政治改革を推進しようとして保守派と対立。改革派はクーデターを画策したが、西太后により弾圧された。

続きを読む

「ニュース」のランキング