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【衝撃事件の核心】「借金で売却急いでいる」 不動産のプロも翻弄 地面師の巧妙だましテクニック

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 さらに交渉中に男性が対象の土地の下見に行くと、建設工事のためとみられるやぐらが建っていた。男性は宮田容疑者に問い合わせたが、「理事長の債権者が借金のかたにこの土地を狙って(工事をして)いる。期日までに返済しないと奪われてしまう」など、さらに男性をだます材料として活用していた。

HP見ていれば…

 こうして不動産のプロすら手玉にとる地面師だが、今回の事件の場合、理事長が経営する病院のホームページ(HP)には、理事長本人の写真が掲載されていた。その写真を見れば、理事長のふりをしている人間が別人だということは一目瞭然だった。

 さらに捜査関係者によると、理事長の本人確認書類として提示された免許証なども、見慣れている人物がきちんと見れば簡単に偽物と分かるほどずさんな作りだったという。

 所有者を十分に調べずに取引をしたことがだまされる結果につながってしまったが、ある不動産関係者は「所有者と取得者の間に仲介者が入る場合、双方をできるだけ会わせないようにすることは十分あり得る」と話す。所有者と取得者が直接交渉し、仲介者を除いて取引することを防ぐためだという。

 それでも司法書士などが本人確認を徹底していれば防ぐことができた被害だが、この不動産関係者は「取引(の成立)を急ぐ購入者側が、怪しさを指摘する司法書士を解任してしまうケースがあまりにも多い」とため息をつく。

 ある捜査関係者も「正規の手続きを慎重に踏めば被害は防げるが、他社に先に土地を取得されるのを恐れるばかりに手続きを簡略化するという業界の慣行が、地面師たちに逆に利用されてしまっている」と警鐘を鳴らしている。

 ■地面師 本人確認書類や土地登記書類などを偽造して土地の所有者になりすまし、土地の売却契約を結んだ相手から金銭をだまし取る行為を生業とする詐欺師の通称。地面師による詐欺被害は、地価が高騰したバブル期に続発した。しかし近年、東京五輪を控えた都心の不動産価格高騰を背景に再び被害が増え、警視庁は昨年以降、複数の地面師グループを摘発している。

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