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【iRONNA発】大学入試改革 このままでは危ない「新テスト」 おおたとしまさ

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【iRONNA発】
大学入試改革 このままでは危ない「新テスト」 おおたとしまさ

「大学入学共通テスト」導入に向け、試行調査(プレテスト)が行われた東京都内の高校=昨年11月13日(佐藤徳昭撮影) 「大学入学共通テスト」導入に向け、試行調査(プレテスト)が行われた東京都内の高校=昨年11月13日(佐藤徳昭撮影)

 記述式問題については採点の方法が最大のネックだ。いくら専門の業者に委託するとしても約50万人分の答案を短期間で採点するだけの専門スタッフなどいるわけがない。結局は素人に機械的に採点させるのなら、記述式問題を出す意味があるのかという疑問が湧く。

 また「日本テスト学会」は、試行テストに見られた「5つの選択肢の中から適当なものをすべて選べ」というような多肢選択問題について、実際は選択肢ごとにそれが適切か否かの二者択一をしているにすぎず、「より深い思考力」を求めていることにはならない。5問正答のみを正答とし4問以下の正答は0問正解と同じとみなしてしまうことについても、「貴重な個人差情報を捨てる」と批判的な声明を出している。

文科省の作戦?

 このままでは「記述式も多肢選択問題もなしにして、現行のセンター試験のままでいいじゃないか」という結論になりかねない。

 一部報道によれば、テスト理論の専門家がすでに再三にわたって問題点を指摘したにもかかわらず、軌道修正がなされないまま今回の試行テストが実施されたという。だとすると、今回の試行テストは、公に批判を浴びる中で現実的な案に収斂(しゅうれん)していく文部科学省の作戦なのかもしれない。無理筋な改革を押しつけられたときに取るべきプロセスとしては間違ってはいない。ただしそれは、最終的な着地点が現行のセンター試験を「お色直し」した程度のものになることを見越しているからこその作戦だといえなくもない。

 英語の試行テストも始まり、全国158の高校で順次実施される。英語に関しては民間資格・検定試験の活用も同時に検討されており、それとの兼ね合いも論点になる。現時点で英検やGTEC、TEAPなどが名乗りを上げており、審査の結果が3月に発表される。

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