産経ニュース

【国際情報分析】中東の火種 クルド人問題が表面化

ニュース プレミアム

記事詳細

更新

【国際情報分析】
中東の火種 クルド人問題が表面化

2月1日、シリア北部アレッポ北方で警戒に当たるクルド人民兵(ロイター) 2月1日、シリア北部アレッポ北方で警戒に当たるクルド人民兵(ロイター)

 クルドをめぐっては、イラクでも火種がくすぶりだしている。イラク北部のクルド人自治区では昨年9月、独立の是非を問う住民投票が行われ、93%が独立に賛成した。これを受け、自治政府トップのバルザニ議長(当時)は「交渉を進めて2年以内の独立を目指す」と豪語したが、中央政府は交渉を拒否している。世界中でクルドの独立支持を公に表明した政治家はイスラエルのネタニヤフ首相だけだ。

 イスラエルは建国時に十数万人のクルド系ユダヤ人が移住してきたこともあり、各クルド人勢力とは歴史的に深い関係にある。米国でのクルド人のロビー活動もイスラエルはサポートしている。

 イスラエルと突出して近い関係にあるトランプ米大統領は2年前の大統領選の期間中、米紙ニューヨーク・タイムズに「私はクルドのファンだ。もし当選したら、真っ先にクルドとトルコの関係修復の仲介をする用意がある」と語ったことがある。米国にとっては、クルド人勢力もシリアの反アサド政権勢力もトルコも、IS掃討では手を携えた同盟相手だ。手をこまねいていることは許されない。中東の安定のためにはクルド人問題は避けて通れない。(外信部編集委員 佐渡勝美)

このニュースの写真

  • 中東の火種 クルド人問題が表面化

「ニュース」のランキング