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なぜ「けものフレンズ」は2017年の“覇権アニメ”になったのか

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なぜ「けものフレンズ」は2017年の“覇権アニメ”になったのか

「けものフレンズ」(C)けものフレンズプロジェクトA 「けものフレンズ」(C)けものフレンズプロジェクトA

 「けものフレンズ」についての考察記事は、SNS(会員制交流サービス)やソーシャルブックマークサービス(ネット記事などを共有するサービス)を通じて拡散。同作の魅力を広め、ライトユーザーを作品世界に引きつけた。

 これは、もちろん考察に耐えうるだけの「練り込まれた世界観」があったから。だからこそ、ブームは異例の規模まで膨らんだ。

 「けものフレンズ」の制作会社「ヤオヨロズ」の福原慶匡プロデューサーは以前、ヒットの要因は「『癒し系』というオブラートに包まれた縦軸に、横軸として骨太なストーリーが展開すること」にある、と話していた。

理由その(2):癒やし

 “癒やし”の要素とは何か。物語に登場する動物たちは、他の弱い動物たちを傷つけたり、追い落とそうとしない。それどころか、お互いの長所を常に褒め合う。過度の競争や、現代社会のしがらみに疲れた大人たちに“癒やし”を与えた。

 アニメ研究家の氷川竜介氏は、同作の人気が長続きする理由について、次のように指摘する。

 「何かとストレスを感じやすい最近の世の中で、独特のゆるい雰囲気に包まれたい人が多いのでしょう。また、世界観の設定など作品に『余白』が多い。だから、視聴者がいろいろと考察を膨らますことができます。主題歌に『けものはいても、のけものはいない』という下りがありますが、この他者を許容するダイバーシティ(多様性)など、メッセージ性の強さも魅力です」

 さらに、近年のアニメは、その多くが漫画やゲームに原作を依拠する中、今作が実質的なオリジナル作品だったことの意味も大きい。

 次から次へとほのめかされる謎。張り巡らされた伏線。「ヒトは絶滅した」などの不穏なフレーズ…。原作がないから、誰もネタバレはできない。だからこそ、これらの要素に視聴者はとまどい、困惑しながらも、話の続きを待ち望んだ。

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