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【ウワサの現場】
「お触り、ポイ捨ては御遠慮を」プチフィーバー続くチバニアン、早くも規制?
千葉県市原市の地層が、地球の約77万~12万6000年前の年代を示す基準地として国際学会の1次審査を通過し、この時代が「チバニアン」と命名される見通しが濃厚となって1カ月以上。当初の過熱ぶりは収まりつつあるものの依然、週末には200人前後の見学者が押し寄せ、のどかな町に“フィーバー”は続く。同市は見学者用にパンフレットを作成してPRするが、足もとではゴミのポイ捨てが目立ち始めるなど問題も浮上している。
12月のある週末、地層を見てみようと市原市の現地を訪れた。同市田淵地区にある集会場「田淵会館」を抜けると、目的の地層のある養老川に向かう下り坂が始まる。市が作成したパンフレットを備え付けのケースから引っ張り出し、やや傾斜の急な場所もある坂道を下って約5分。樹林を抜けて養老川の河原が開けると、十数人の人たちが崖の地層にスマートフォンを向けて写真を撮っていた。
けして、「インスタ映え」するような景色ではなさそうに思うのだが、崖の地層にはいくつもの杭(くい)が打ち込まれているのは見慣れない光景だ。杭は緑と黄色、赤色に色分けされており、赤色の部分が地場(磁極)が反転していた時代の地層という目印だ。黄色は、「地場がふらふらしていた時代の地層」との解説。「地場って定まらない時代があったのか」と、興味が湧いてくる。