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【坂東武士の系譜・第2部(15)】佐野源左衛門 「いざ鎌倉」知りたくなかった結末 驚愕「鉢木物語」

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【坂東武士の系譜・第2部(15)】
佐野源左衛門 「いざ鎌倉」知りたくなかった結末 驚愕「鉢木物語」

佐野源左衛門常世の墓=栃木県佐野市鉢木町の願成寺 佐野源左衛門常世の墓=栃木県佐野市鉢木町の願成寺

 いざ鎌倉。武士道精神の原点であり、「おもてなし」の心も端的に表現された「鉢の木」は謡曲や教科書でよく知られた話だ。

 大雪の夕暮れ、旅の僧が一夜の宿を求めた。家は貧しく、暖を取るたき木がなくなると、主人は大切にしていた松、梅、桜の鉢の木を折って火にくべた。主人は佐野源左衛門(げんざえもん)常世と名乗った。一族に所領をだまし取られて零落したが、武具と馬は残してあり、「自分も鎌倉武士の子、大事の時は、いの一番にはせ参じ、命懸けでご奉公する覚悟です」。その後、鎌倉に一大事との報で一目散に駆け付けた常世の前に現れたのはあの日の僧。実は鎌倉幕府執権・北条時頼だった。常世の本領だった36カ郷を返し、鉢の木にちなみ、上野・松井田、加賀・梅田、越中・桜井などの所領を与えた。

 佐野市教委文化財課長、出居博さんが「供養塔であることは間違いないが…」という常世の墓が同市鉢木町の願成寺(がんじょうじ)にある。常世の墓と断定するには時代考証に基づいた調査が必要という。同市豊代町の正雲寺公民館そばに正雲寺城跡、豊代城跡と呼ばれる居館跡もあるが、16世紀前半の遺構である可能性が高い。いずれも旧葛生町中心部北側に位置する。

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