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【びっくりサイエンス】過激アーティスト「スプツニ子!」を准教授に迎えた東大の狙い

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【びっくりサイエンス】
過激アーティスト「スプツニ子!」を准教授に迎えた東大の狙い

東京大学特任准教授に就任した「スプツニ子!」こと尾崎マリサさん(原田成樹撮影) 東京大学特任准教授に就任した「スプツニ子!」こと尾崎マリサさん(原田成樹撮影)

 基盤の発足は、こうした取り組みをいよいよ生研全体で体現しようというもので、(1)1人の天才の発想力に頼るのではなく「価値創造プロセス」というべき方法論を開発すること(2)産学官民の共創の場の創出(3)領域を超える人材の育成(4)ものづくり基盤技術の深化-に取り組んでいく。

未来の議論を促す

 スプツニ子!さんの起用について、生研の藤井輝夫所長は、「あるテクノロジーが出てきたとき、社会に対してどのような意味を持ちうるのかは常に意識すべきであり、形にすることでディスカッションが巻き起こる。そういうことを通して、私どもも方向性を見いだすこともできる。テクノロジーも社会への波及効果を積極的に考える必要があり、刺激的にその部分を意識された作品をやっておられる尾崎さんと、ぜひ一緒に活動しようとなった」と趣旨を語る。

 スプツニ子!こと尾崎特任准教授は「私はデザインが主導する社会というものに興味がある。デザインを通してこんな未来があるけれども、あなたはどう考えますかと議論を促していくが、そういうものは賛否両論になることが多い」と話す。MITでは、人工多能性幹細胞(iPS細胞)の技術を使えば女性から精子が作れ、同性同士で子供が作れるかもしれないことや、実験動物が問題になっているが、痛みや苦しみを感じないマウスを遺伝子組み換えで作れば倫理的なのかというような問題を投げかけてきた。

 今後の意気込みについて「バイオテクノロジーだったり、人工知能(AI)だったり、技術が進むなかで、価値観がどんどん変わっていく可能性がある。ビジネスだからとどんどん出していくのではなくて、もう少し先を見据えて議論することが研究にとってもビジネスにとっても非常に大事だ。とくにイノベーションと一心同体の法律や規制に関心があり、法学の学生と、法律とテクノロジー、デザインの3視点で新しい世界を提案して先導していきたい」と述べた。

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