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【びっくりサイエンス】過激アーティスト「スプツニ子!」を准教授に迎えた東大の狙い

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【びっくりサイエンス】
過激アーティスト「スプツニ子!」を准教授に迎えた東大の狙い

東京大学特任准教授に就任した「スプツニ子!」こと尾崎マリサさん(原田成樹撮影) 東京大学特任准教授に就任した「スプツニ子!」こと尾崎マリサさん(原田成樹撮影)

 「スプツニ子!」と言えば、性や生命倫理などをテーマとした“きわどい”音楽・映像作品で知られるアーティストだ。このほど東京大学生産技術研究所(生研)が、同氏を特任准教授として迎えた。東大の狙いはどこにあるのか-。

(※12月16日にアップした記事を再掲載しています)

 まず、スプツニ子!さんについて簡単に紹介したい。本名は尾崎マリサ優美。1985年に東京で生まれた日英のハーフだ。英ロンドン大学インペリアル・カレッジ数学部を卒業後、美術系大学院大学のロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA)で修士課程を修了。男子が女装だけでは飽きたらず、女性が毎月体験するあの痛みを再現する器具を装着するストーリーを描く「生理マシーン、タカシの場合。」など数々の過激な映像作品を生み出し、世界各国で受賞に輝いている。2013年には米マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボに助教として採用され、アートと科学の境界で活躍してきた。

 そんな彼女が特任准教授として就任したのは、RCAと共同で昨年12月に生研内に設立された「デザインラボ」。今月には、生研の付属研究施設として「価値創造デザイン推進基盤」が発足し、加飾にとどまらないデザイン(設計)の観点から教育、研究、開発に変革を促す取り組みが本格化した。

 そもそも、生産技術研究所は、戦時中に軍需産業の技術者養成を目的に設立された「第二工学部」を前身とし、日本で最初にロケットの発射実験を行ったことでも知られる。工学のほぼ全領域の技術をカバーするスペシャリスト集団だ。

技術力だけでは勝てない

 ところが、自ら一翼を担ってきた日本のものづくりの低迷が叫ばれて久しい。ソニーの携帯カセットプレーヤー「ウォークマン」こそ日本発だが、米アップルのスマートフォン「アイフォーン」、米アイロボットの掃除ロボット「ルンバ」など、最近では海外企業の企画・構想力に、技術で勝ると自負するわが国の企業が席巻されている。この事態を重くみて、「プロダクトマネジメント」ができる人材の育成に向かって立ち上がったというわけだ。

 生研では、昨年12月からデザインラボで、大学院の学生らによるプロジェクト型の開発研究が始まった。また、今年7月には企業4社と産学連携フォーラムも作り、構想を実現へと移す手法の在り方も探っている。

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