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【iRONNA発】エルサレム問題 なぜトランプは「世界の常識」を覆したのか 中岡望

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エルサレム問題 なぜトランプは「世界の常識」を覆したのか 中岡望

トランプ米大統領(右)と辞任が明らかになったパウエル大統領副補佐官=9月、ホワイトハウス(ロイター) トランプ米大統領(右)と辞任が明らかになったパウエル大統領副補佐官=9月、ホワイトハウス(ロイター)

 だが、トランプ氏が支持基盤にアピールするためという理由だけでは、世界中の反発が予想される決定をなぜ行ったのか、十分に説明はできない。いつもの「気まぐれ」と判断するのも単純過ぎるだろう。決断するには、何らかの根拠があったに違いない。

「ショック療法」

 トランプ氏が声明の中で触れているように中東和平交渉は行き詰まっていた。従来のやり方では打開策は見つからない状況にある。そうした状況に一種の「ショック療法」を行ったとの見方もある。ただ、ショック療法は大きなリスクを伴う。中東和平交渉で米国は中立的な役割を果たし、「正直な仲介者」とみられてきた。

 だが、トランプ氏の決定は、米国がイスラエル側に立つことを意味する。そうしたリスクを冒してもよいという判断があったのかもしれない。そのカギを握るのが、中東情勢の変化である。

 現在、中東諸国にとって最大の脅威となっているのは、イスラエルではなくイランである。米誌『Commentary』の上席編集者、ソーラブ・アーマリ氏は「中東の多くの国はイランに対抗する潜在的な同盟国としてイスラエルに期待している」と、中東情勢の変化を指摘している。

 中東諸国の中でイスラエルとの関係を強化する代表格はサウジアラビアである。米紙『ニューヨーク・タイムズ』によれば、11月にパレスチナ自治政府のアッバス議長はサウジアラビアを訪問し、サルマン皇太子と会談を行っている。その際、皇太子は和平案を提案している。その中に東エルサレムはパレスチナに返還しないとの項目が含まれていた。

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