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【田村秀男のお金は知っている】平成不況の真犯人は政策当局 改元ムードに便乗、止まない官僚の策謀

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【田村秀男のお金は知っている】
平成不況の真犯人は政策当局 改元ムードに便乗、止まない官僚の策謀

日銀公定歩合と日経平均株価 日銀公定歩合と日経平均株価

 バブル全盛期の88年央に前年比5・8%伸びていた実質個人消費は、平成に入った89年6月に2・8%に落ち込んだが、ほんの一時で、同年末には5・8%まで回復している。バブル期に実質で前年比15%以上増えてきた民間設備投資は89年3月の25%増をピークに急減し始め、91年にはマイナス水準まで転がり落ちた。

 設備投資こそは日本経済のダイナミズムのエンジンなのだが、完膚無きまでに打ちのめしたのは政策である。グラフを見よう。日銀は89年5月、公定歩合を年2・5%から一挙に3・25%に引き上げたのを皮切りに、矢継ぎ早に利上げを繰り返した。日銀副総裁、総裁として主導した「平成の鬼平」こと三重野康氏は日経平均株価を89年暮れの3万8915円からわずか9カ月で2万0983円に暴落させた。

 大蔵官僚も竹下登内閣を動かして89年4月に消費税導入を実現させた。さらに橋本龍太郎蔵相(当時)をたきつけて90年3月、銀行に対し土地融資総量規制に踏み切った。日銀を含む政・官のエリートたちが「改元」という時代の転換点をテコに、偏狭な視野で正義の味方然とした。

 その平成も31年、2019年4月末で終わり、5月1日に新しい元号の時代が始まる。改元ムードに便乗する官僚の策謀は止まない。消費税再増税は新元号元年の10月1日に予定されている。(産経新聞特別記者・田村秀男)

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