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【田村秀男のお金は知っている】「日銀は政府の省になれ」に一理 政府と一体になりアベノミクス推進でデフレ脱却

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【田村秀男のお金は知っている】
「日銀は政府の省になれ」に一理 政府と一体になりアベノミクス推進でデフレ脱却

国債発行残高 国債発行残高

 失敗の原因は、財務官僚上がりの黒田総裁にある。総裁は財務省の意向通り消費税増税推進を唱え、増税による景気へのマイナス効果は金融の異次元緩和によって相殺されるので大丈夫、と安倍晋三首相を説得した。ところが、結果は惨憺(さんたん)たるもので、アベノミクスは大きく失速した。大失態だ。以来、黒田日銀はマイナス金利政策にも踏み切ったが、金融機関の経営悪化など負の副作用が目立つ。異次元緩和自体、マンネリ化し、何の新味も出せない。カネを刷っても使われないなら無駄だ。

 打開策はただ一つ。財政出動しかない。だが、国債など政府債務が膨らんでGDPの2倍以上という数字に脅えて安倍政権も緊縮財政路線をとらざるをえない。子育て・教育支援も2年後の消費税再増税を前提にするという始末だ。増税による失敗を繰り返す恐れは十分だ。

 ならば、ものは考えようだ。国債残高は確かに巨額だが、日銀が政府の一部に組み込まれると、日銀が保有する国債分は政府負債から帳消しになる。グラフはそれを示す。最近時点で、国債残高は920兆円だが、日銀保有を除外すると430兆円となる。そこで生じた財務上のゆとりを生かし、政府は国債を発行すればよい。100兆円規模の国債を新規発行し、子育て・教育支援、インフラ整備、防衛力増強、基礎技術強化に向け投資する。(産経新聞特別記者・田村秀男)

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