記事詳細
初の便秘「診療ガイドライン」まとまる 解消に効果とされた食物繊維やヨーグルトが実は…
排便困難や残便感
そもそも便秘とはどういう状態をいうのか。
日本内科学会は「3日以上排便がない、または毎日排便があっても残便感がある場合」としていたが、ガイドラインでは「本来なら体外に排出すべき糞(ふん)便を、十分量かつ快適に排出できない状態」と定義。そのうえで、大腸がんなどの病気による大腸の形態的変化を伴わないもので、排便困難や残便感があって困っている場合治療が必要だ、としている。
便秘に悩む人の中には「毎日排便しないといけない」と思っている人も少なくないが、週に3回程度の排便でも、腹痛や腹部膨満感、残便感などがなければ問題はない、ということだ。
さて、便秘を診断する上で、大事な要素となるのが便の形だ。便の形状は「ブリストルスケール」という分類で7タイプに分けられている。英ブリストル大学が1997年に開発した分類だ。
このガイドラインでは「1」(コロコロした便)と「2」(ソーセージ状だが硬い便)を便秘の便としている。
ちなみに分類では次第に便が軟らかくなり、「6」(泥状の便)と「7」(水様の便)に至っては下痢になる。