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【いまも飛ぶ大戦機】零戦、6機目が新造作業中 2018年の初飛行を目指す

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 2001年に始まったこの零戦再生プロジェクトは、当初、エンジンも栄21型発動機を再生して搭載する予定であった。ところが途中で所有者が替わり、当時の再生エンジンでは長時間稼働に耐えられないとの判断から、米国製P&W R-1830ツイン・ワスプへの換装が決定した経緯がある。そのため機首周りの構造、カウリング全面変更など、大幅な改修が必要となり、なんと17年間にも渡る長期プロジェクトとなってしまったのだ。しかし、筆者が今年9月末に取材した段階で、ようやく2018年中に初飛行を実施する見込みが立ったという。

同時に回収された銘板から、三菱重工名古屋航空機製作所で製造された零式二号艦戦第3148号(接頭の3は欺瞞数字)と判明した(Photo:Atsushi
同時に回収された銘板から、三菱重工名古屋航空機製作所で製造された零式二号艦戦第3148号(接頭の3は欺瞞数字)と判明した(Photo:Atsushi "Fred" Fujimori)
軽量化を図るため主翼と前部胴体を一体化した特殊な構造が解る。したがって初期の組み立て作業は、治具に立てかけた状態で行う(Photo:Atsushi
軽量化を図るため主翼と前部胴体を一体化した特殊な構造が解る。したがって初期の組み立て作業は、治具に立てかけた状態で行う(Photo:Atsushi "Fred" Fujimori)

 なお飛行可能な零戦再生プロジェクトは、本機のみならず筆者が把握している情報だけでも、他に複数機が進行している。このように零戦が、故国ではなくかつての“敵国”で再生され、現代の大空を翔けている事実を、日本人として素直に喜んでいいのか、それとも歴史認識の格差を憂えるべきなのか。(文・藤森篤)

栄発動機より直径がやや大きいP&W R-1830を搭載するため、機首周りを大幅に改修。カウリングも完全に作り直しとなった(Photo:Atsushi
栄発動機より直径がやや大きいP&W R-1830を搭載するため、機首周りを大幅に改修。カウリングも完全に作り直しとなった(Photo:Atsushi "Fred" Fujimori)

 【プロフィル】藤森篤(ふじもり・あつし)

 日本大学理工学部航空宇宙工学専修コースで、零戦設計主務者・堀越二郎博士らに学ぶ。30余年間、飛行可能な第二次大戦機の取材・撮影をライフワークとする。著書は「零戦五二型・レストアの真実と全記録」「現存レシプロ戦闘機10傑」(エイ出版社)など。

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