産経ニュース

【中東見聞録】サウジで宮廷粛清が始まった 初代国王が危惧した権力闘争の行方は?

ニュース プレミアム

記事詳細

更新

【中東見聞録】
サウジで宮廷粛清が始まった 初代国王が危惧した権力闘争の行方は?

サウジのアブドルアジーズ初代国王(左)と、2代目を継ぐことになる息子のサウド=撮影日時不明(AP) サウジのアブドルアジーズ初代国王(左)と、2代目を継ぐことになる息子のサウド=撮影日時不明(AP)

 そんな中でムハンマド(MbS)皇太子は、産業の多角化による「脱・石油依存」や財政の透明化といった改革プランを打ち出した。王族の拘束は、汚職追放と財政再建に本気であるとの絶好のアピールとなる。

 皇太子が、ワリード王子が支配する世界有数の投資会社「キングダム・ホールディング」の国家接収を視野に入れているのではないか、との観測もある。同社はフォーシーズンズやフェアモントなどの一流ホテルチェーンやシティグループをはじめとする金融界、アップルやツイッターといったIT企業にも投資。仮に接収が実現すれば、サウジの資産を大きく増やすことができる。

 財政難の一因であるイエメンへの軍事介入は、15年1月に国防相に就いたムハンマド皇太子(当時は副皇太子)が主導した。

 イエメンではこれに先立ち、クーデターによってシーア派武装勢力「フーシ派」が実権を掌握。フーシ派の背後には、域内での勢力伸長を図るシーア派大国イランがいる。スンニ派各国の盟主を自任するサウジにとっては、「裏庭」ともいえるイエメンにイランが影響力を持つことは看過できない事態だ。サウジのイエメン介入は、スンニ派とシーア派の覇権争いという側面がある。

 と同時に、当時から中東のメディアや外交筋の間でささやかれたのは、軍事介入によって、若く実績に乏しいムハンマド皇太子に“箔”をつける狙いがあるのではないか、との見方だった。初代国王が実力で周囲を黙らせたように、アラブでは力は権威と支配の源泉なのだ。

続きを読む

このニュースの写真

  • サウジで宮廷粛清が始まった 初代国王が危惧した権力闘争の行方は?
  • サウジで宮廷粛清が始まった 初代国王が危惧した権力闘争の行方は?
  • サウジで宮廷粛清が始まった 初代国王が危惧した権力闘争の行方は?
  • サウジで宮廷粛清が始まった 初代国王が危惧した権力闘争の行方は?
  • サウジで宮廷粛清が始まった 初代国王が危惧した権力闘争の行方は?
  • サウジで宮廷粛清が始まった 初代国王が危惧した権力闘争の行方は?
  • サウジで宮廷粛清が始まった 初代国王が危惧した権力闘争の行方は?

「ニュース」のランキング