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【中東見聞録】サウジで宮廷粛清が始まった 初代国王が危惧した権力闘争の行方は?

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【中東見聞録】
サウジで宮廷粛清が始まった 初代国王が危惧した権力闘争の行方は?

サウジのアブドルアジーズ初代国王(左)と、2代目を継ぐことになる息子のサウド=撮影日時不明(AP) サウジのアブドルアジーズ初代国王(左)と、2代目を継ぐことになる息子のサウド=撮影日時不明(AP)

 アラビア半島の大部分を支配し、1932年に現在のサウジアラビア王国をうち建てた初代国王、アブドルアジーズ(1875~1953年)には生前、大きな気がかりがあった。自分の死後、息子たちが後継者の座をめぐって争い始めるのではないか-。

 だが、安定的な後継システムを確立できないまま、アブドルアジーズは病を得てしまう。死の床で初代は、決して仲が良いとはいえなかった年長の2人の息子、サウド(1902~69年)とファイサル(1906~75)に手をつながせ、こう厳命した。

 「私が死んだら、2人で協力していくと誓うのだ。もし意見を違えるときは、必ず私的な場で言い争うようにせよ。ゆめゆめ、争う姿を外の世界に見られてはならぬ」

 アブドルアジーズの脳裏にあったのは、建国に向けて各地を駆け回っていた時代、自分も、父と5人の兄弟を排除して権力を掌握した記憶だったに違いない。アラブ世界では一般的に、息子たちが等しく相続権を持ち、必ずしも年長者が「家督」を継ぐとは限らない。アブドルアジーズが一族を束ねる権威を得るには、誰もが納得し、そして恐れるだけの力をみせる必要があったのだ。

 王位継承権を持つ王子たちが反目し合えば、周囲を巻き込んだ熾烈な「お家騒動」に発展するのは目に見えている。特にアブドルアジーズには、国内統一のためにライバル部族などから迎えた妻が二十数人おり、この時点で存命する息子は30人以上もいた。権力闘争の種はすでにまかれていた。

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