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【クローズアップ科学】ノーベル賞「重力波」に陰の立役者 名大・小澤正直特任教授、物理学の定説覆す理論で貢献

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不確定性原理」の欠陥を証明

 小澤氏は重力波の観測方法を決定付けた理論だけでなく、量子力学を象徴するとされてきたハイゼンベルクの不確定性原理を表す不等式の破れ(欠陥)を正した「小澤の不等式」でも世界的に知られている。

 ハイゼンベルクの不等式は「物体の位置を正確に測ろうとすると、測定によって起こる運動量の乱れが大きくなる」ことを表す。測定誤差がゼロだと、運動量が無限大になるので、そのような測定はできないと考えられてきた。

 これに対して、小澤氏が2003年に発表した不等式は、誤差ゼロの測定が可能であることを示す。

 量子の世界の「不確かさ」には測定に伴う誤差や運動量の乱れと、測定とは関係なく量子が本来的に持っている位置や運動量の「揺らぎ」がある。

 小澤氏は、2つの「不確かさ」がきちんと区別されないまま80年にわたり定着していたハイゼンベルクの不等式の間違いを正し、完全な式を提示した。

 ひらめいたのは名古屋大教授時代の1998年夏。風呂上がりに思いつき、数時間かけて何十枚もの紙に数式を書き続けて導き出した。

 「これから大変だぞ。ハイゼンベルクの式ではなく、これが正しい式だと、どうやって認めさせようか」

 物理学の偉人に真っ向から挑む内容だけに、武者震いがしたが、迷いはなかった。助手時代に着想した自らの定理は正しさが広く認められ、今回の不等式はそこから数学的に導き出されていたからだ。

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