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【iRONNA発】所有者不明土地問題 根底にある「触らぬ神にたたりなし」 友森敏雄氏

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【iRONNA発】
所有者不明土地問題 根底にある「触らぬ神にたたりなし」 友森敏雄氏

所有者不明の土地が急増するなか、今後マンションなどでも深刻化することが予想されている=東京都多摩市(本社ヘリから、酒巻俊介撮影) 所有者不明の土地が急増するなか、今後マンションなどでも深刻化することが予想されている=東京都多摩市(本社ヘリから、酒巻俊介撮影)

深い自治体の悩み

 それに前後して、役所に問い合わせてみると、建屋の固定資産税は支払われていることが分かった。支払人の連絡先を教えてほしいと頼むと、それはできないが、仲介して手紙を渡すことであれば可能とのことで、倒壊の恐れがあったため建屋を崩した、という報告をした。すると、先方から連絡があり「そもそも固定資産税を払っていたことにも気づいておらず、建屋の存在も知らなかった」という連絡があった。

 この事例などはまだマシな方で、登記をとって、相続人を探し、各種手続きを司法書士にお願いするなど、手間と費用を考えれば「触らぬ神にたたりなし」で、放置したほうがよいという選択をするのも分からなくもない。

 一方で、この問題に対処する自治体の悩みも深い。平成27年に「空家等対策の推進に関する特別措置法(空き家特措法)」が施行されたことで、助言、指導、勧告、命令、行政代執行を行うことができるようになった。空き家の倒壊によって近隣住民に被害が及ぶ場合など、所有者が不明の場合でも「略式代執行」を行うことができる。

 しかし、この場合、撤去費用は自治体の持ち出しとなるため、「放置しておけば自治体が処分してくれる」というモラルハザードを誘発する可能性もある。

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