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【政治デスクノート】
「金正恩排除」へ…日本が新たな朝鮮半島へ役割を果たすことはできないか
北朝鮮の暴走が止まらない。9月15日午前7時前に北海道上空を通過する弾道ミサイル「火星12」を発射した。8月29日にも「火星12」を発射し、9月3日には広島型原爆の10倍の威力とされる核実験を強行した。さらに、電磁パルス(EMP)攻撃まで加えられるとも伝えている。日本に「より重大かつ差し迫った、新たな段階の脅威」(安倍晋三首相)をもたらし、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の高笑いが聞こえてきそうだ。
国連では、11日に新たな北朝鮮制裁決議が採択され、北朝鮮への石油や石油製品の輸出に上限が設けられた。米国が提示した石油禁輸は見送られたが、北朝鮮経済に相当のダメージになるとされている。
それでも金委員長は、圧力には挑発で対抗する姿勢を崩していない。15日にミサイルを発射したことからも分かるように、北朝鮮への制裁というカードもそろそろ限界に来ているかもしれない。
日本政府は、対北朝鮮政策で「対話と圧力」を使ってきたが、最近は外交的圧力に力を入れて米国などと協調してきた。一方、「自衛隊」しか持たない現在の日本の軍事力は、北朝鮮には脅威となっていない。いくらミサイル防衛(MD)を強化したところで北朝鮮のミサイルを百パーセント防げる保証はない。