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【憲法76条の壁・軍法会議なき自衛隊(中)】守れぬ規律と情報 有事の敵前逃亡「懲役7年」の実力組織

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【憲法76条の壁・軍法会議なき自衛隊(中)】
守れぬ規律と情報 有事の敵前逃亡「懲役7年」の実力組織

 政府内には自衛官に対して厳罰を科すことに慎重論が根強い。現行の自衛隊はあくまで行政組織であり、量刑に関しても他の国家公務員との間で公平性が確保されなければならない-といった見解が主流となっているからだ。

 石破はこうした見方に対して「すっごい反発食うことを分かった上で言ってるんだけど…」と断りつつ、こう反論する。「みんな死にたくない。だから『自衛官辞めます』とみんなが言い始めたらどうするのか」

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 軍法会議と軍刑法の不在は、自衛隊の海外派遣に際して問題を引き起こす原因にもなる。

 「どうすれば地元住民の反発を受けなくて済ませられるのか」

 平成4年9月に自衛隊部隊がカンボジアでの国連平和維持活動(PKO)に送り出された直後、外務省内では激しい議論が交わされていた。隊員が現地で交通事故を起こし、カンボジア市民が死亡したのだ。

 自衛隊部隊は国連を通じてカンボジア政府と地位協定を結んでおり、自衛官が罪を犯してもカンボジアでの裁判を免除されていた。一方、日本の国内法では道交法などの過失犯の国外犯規定がなく、日本の裁判所でも裁くことができない。当時の議論に加わった一人は「そういう事態が起こることは想定していてしかるべきなのに、事故が起きるまで何も準備していなかった」と明かす。

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