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【憲法76条の壁・軍法会議なき自衛隊(中)】守れぬ規律と情報 有事の敵前逃亡「懲役7年」の実力組織

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【憲法76条の壁・軍法会議なき自衛隊(中)】
守れぬ規律と情報 有事の敵前逃亡「懲役7年」の実力組織

 自衛隊に軍法会議と軍法が必要だとする議論は少数ながらあった。だが、ひとたび軍法会議の必要性を口にすれば、激しい反対に遭うことになる。

 「死刑がある国なら死刑、無期懲役なら無期懲役、懲役300年なら300年。そんな目に遭うぐらいだったら出動命令に従おうとなる。人間性の本質から目を背けちゃいけない」

 元防衛相の石破茂は自民党幹事長時代の平成25年4月、BS番組で規律を守るための軍法会議の必要性を強調すると、東京新聞などから「平和憲法に真っ向背反」と批判を浴びた。米軍は有事における敵前逃亡を重く罰しており、最高刑は死刑だ。これに対し、自衛隊法に基づく刑罰は「懲役7年以下」。防衛出動時の命令拒否や命令系統を逸脱した指揮権行使も同様に7年以下の懲役・禁錮となっている。

 軍法会議に伴う軍刑法に関しても、自衛隊は軍事組織としての国際基準からかけ離れている。

 20年7月、青森県尻屋崎沖の太平洋を航行中の護衛艦「さわゆき」で海士長が艦内で布に放火し、床や天井を焼いた事件があった。海士長は警務隊に逮捕され、検察は艦船損壊罪で起訴したが、同罪の最高刑は懲役5年だ。旧海軍刑法なら最高刑は死刑だった。

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