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【矢板明夫の中国点描】なぜ劉暁波氏は最後に海外治療を望んだのか 決して祖国を離れなかった民主化リーダーの「最後の願い」

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【矢板明夫の中国点描】
なぜ劉暁波氏は最後に海外治療を望んだのか 決して祖国を離れなかった民主化リーダーの「最後の願い」

 当局からどんなに弾圧されようが中国を離れなかった劉氏が死去する直前、米国やドイツなど海外での治療を強く希望した。劉氏が「妻と一緒に海外に行けば、自分が死んでも妻を海外に残すことができる」と考えていたと支持者が証言した。

 だが「妻を自由にしたい」という劉氏の最後の願いは、中国当局に拒絶された。劉霞さんは今も軟禁状態に置かれている。欧米諸国を中心に劉霞さんの解放を求める声明が相次いで発表され、香港やニューヨークでは早期解放を訴える集会も開かれた。しかし中国当局は国際社会のこうした声に耳を傾ける気がないようだ。

 末期がんを患っていた劉氏は亡くなる1週間前、最後の力を振り絞り劉霞さんの写真集のために500字余の前書きをしたためた。その写真集は近く、米国などで出版されるという。劉氏の最期のメッセージに託された思いは届くだろうか。(外信部次長)

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