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【矢板明夫の中国点描】「アジアの孤児」台湾の悲哀に日本は寄り添うべき 歴代の知恵忘れた中国の露骨な「いじめ」は逆効果

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【矢板明夫の中国点描】
「アジアの孤児」台湾の悲哀に日本は寄り添うべき 歴代の知恵忘れた中国の露骨な「いじめ」は逆効果

 ♪アジアの孤児、風の中で泣き…

 1980年代に台湾で大流行した歌「アジアの孤児」の一節である。国共内戦で東南アジアのメコン川流域への逃亡生活を余儀なくされた華僑たちの悲しみを描いた歌詞だが、当時の台湾人たちの心の琴線に触れたようだ。

(※6月30日にアップした記事を再掲載しています)

 71年、国連総会で中華人民共和国の代表権が認められ、台湾は事実上追放された。その後、日本をはじめ親交のあった国々は次々と中国に取られ、断交の連鎖が始まった。79年1月、もっとも頼りにしていた米国にも裏切られた。

 「アジアの孤児になってしまった」。台湾の政治家や外交官のみならず、ほとんどの市民もそう感じたに違いない。

 90年代以降、台湾は中南米やアフリカなど20~30の小国のみと国交を続けてきた。毎年多くの資金援助を出す代わりに関係を維持してもらっているのが実態だ。中国の国力からすれば、これらの国に対し台湾より多額な支援を出して寝返らせることは容易だが、あえてそうしないのがトウ小平以降、歴代指導者の闘争の知恵といわれる。孫子の兵法は「敵を包囲するときは逃げ道を残せ」と説いており、昔の中国の政治家はそれを熟知していたからだ。

 しかし最近、中国は再び台湾に対して激しい外交攻勢を開始した。2016年12月、西アフリカのサントメ・プリンシペが台湾と断交し、中国との復交を発表した。

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