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【矢板明夫の中国点描】「アジアの孤児」台湾の悲哀に日本は寄り添うべき 歴代の知恵忘れた中国の露骨な「いじめ」は逆効果

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【矢板明夫の中国点描】
「アジアの孤児」台湾の悲哀に日本は寄り添うべき 歴代の知恵忘れた中国の露骨な「いじめ」は逆効果

 今年6月13日、中米のパナマも台湾との断交と、中国との国交樹立を発表した。台湾メディアなどによると、中国から30億ドル(約3000億円)の供与といった好条件を提示されたという。

 これまでに台湾から多額の支援を手にしたパナマだが、何の前ぶれもなく断交を一方的に伝えた。「大使館の撤去を3カ月間待ってほしい」という台湾側の求めに対し「1カ月以内に出ていけ」と突き放した。中国の官製メディアは、こうした台湾外交の挫折を喜々として紹介している。

 今年5月、ジュネーブで開かれた世界保健機関(WHO)の総会にも中国の圧力で台湾が出席できなかった。経済力も政治力も中国に対抗できない台湾の蔡英文総統は、露骨な台湾いじめに対し「怒りと遺憾」という談話を発表する以外、為す術がない。

 中国による一連の外交攻勢は「一つの中国」原則をなかなか受け入れない蔡政権に対して圧力をかける思惑があるが、逆効果である。高圧的な態度と強引な手法だけが目立つ習近平政権発足後、台湾における世論調査では中国離れがますます進み、独立の機運が高まっている。

 台湾と国交がある国は現在20となった。今後、中国のばらまき外交に誘惑され、次々と離れていく可能性がある。ある台湾の外交関係者は「われわれには主要国との関係をよくするしか手立てがない。米国のトランプ政権はよく読めないので、日本だけが頼りだ」と話した。

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