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【経済インサイド】「船余り」で青息吐息の造船業界 中国の安値攻勢で日本の名門重工メーカー苦境に

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【経済インサイド】
「船余り」で青息吐息の造船業界 中国の安値攻勢で日本の名門重工メーカー苦境に

 三菱重工業や川崎重工業などの重工メーカーが、不振が続く造船事業の改革に相次ぎ乗り出している。他社との提携や中国への生産シフトを通じ徹底したコストダウンを図る一方、環境規制対応などで持ち前の技術力を生かす考えだ。海運会社の大量発注で世界的な「船余り」となり、中国などの生産増強で建造能力もたぶつくなど、受注環境は最悪に近い状況が続く。重工各社は、専業メーカーに価格競争力で劣る分だけ苦しい。改革が失敗すれば、事業撤退に追い込まれる可能性も否定できない。

 「国内縮小、中国シフトが最も合理的だ」。川崎重工の富田健司副社長は、3月末に打ち出した造船事業の構造改革について、基本方針をそう説明する。

 国内は、神戸造船所(神戸市中央区)と坂出造船所(香川県坂出市)の生産を後者に集約。さらに坂出は2つのドックのうち1つを閉鎖し、技術を生かせる液化天然ガス(LNG)船などに対象を絞る。造船を手がける船舶海洋カンパニーの約2500人は自然減などで減らしつつ、他部門に配置転換する。

 一方、人件費の安い中国での生産は拡大し、2カ所ある合弁造船所との連携を強化。このうち大連の造船所では、建造設備のドックを2つに倍増させる。これにより、約1000億円の国内事業規模は3割縮小するが、採算は改善するとしている。

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